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角地に建てる

住宅地だけど開放的な窓を配した 

2階リビングの家

 

 港建設のMADORI 第7弾 。

 

前回から2年経ってしまいました。

その時よりも、また少し住宅のお勉強をしまして、またテイストの違う住宅になっております。

 

今回の家族構成 夫婦2人 子供 中学生1人 小学生1人 の4人家族。

 

 

角地の土地。

道路は北と東にあります。

 

 その敷地において一番景色が遠くまで眺められるところを業界では 抜け と言います。

こういったところに窓を配置すると部屋の広さ以上に、広さを感じられるようになります。

 

また、この敷地にしかない特色のある景色が眺められるところ、このようなところに窓を持ってくると、家の中にいながら、周囲の景色を眺められて、外にいるかのような周辺環境と我が家の一体感を感じられます。

 

まとめると、抜けていて特色のある景色が眺められる位置に窓を配置することで

 

部屋以上の広さと

周辺環境と建築の一体感

 

が感じられるということです。

今回は角地の交差点の位置にL字に窓を配置。

遠くまで見通せて、2段の窓の上からは空が眺められます。

家の中にいながら外を感じられます。青い空が部屋から見れるのは気持ちがいいもんです。

 

リビングを1階とした場合、この交差点の位置に大きく窓を持ってくると、周囲から見られる目線を感じることになり、結果、カーテンを閉めたままになります。せっかくの窓なのにカーテンを開けられない窓にはしたくありません。

 

2階にリビングを持ってくることによって、周囲の視線を気にすることなく解放感を感じられます。

ブラインドで軽く遮ってもいい。昼間は家の中の方が外より暗いので、外からは見えにくいですから。

夜の様子。勾配天井の面を照らすように、スポットライトを上に向けて照射。

夜のリビング全体風景。

 

一般的な日本の住宅は、シーリングライトのように天井に設置された照明で上から床を照らすことが多いけどあんまりカッコよくありません。

 

極力上から床を照らすことはやめて、壁や天井などの『面』を照らすような間接照明を配置しました。

壁や天井などの面を照らせば、空間は明るくなるんです。

 

めちゃくちゃ明るくなくても、全然大丈夫。

明るくなくちゃダメって先入観がなければ、夜の照明は比較的暗くても大丈夫。

日本の明るい蛍光灯のような白色最強思考は捨てて、地球にやさしいLEDの電球色的光色に慣れて、雰囲気を楽しみましょう。

 

部屋全体を明るくして、明るくしすぎることにそんなに意味はありません。

 

子供が勉強するのに暗かったら、デスクライトで必要なところを照らした方が全体を照らすよりセンス的にも、地球環境的にも効果的な気がします。

2階の平面図。


寝室と浴室などは1階にもって行って、普段長く過ごす2階を広く感じられるように。

キッチンの天井はそんなに高くなくても大丈夫です。

天井が低いと落ち着く効果があります。

ということで2.1Mくらい。

キッチンの天井を低くした分、この上にロフトを作れる高さを確保できますし。

 

照明に関してはキッチンも基本、間接照明で。手元灯も吊戸棚の中に設置した間接照明にして、白いタイル壁を照らすようにして。

キッチンの奥はパントリー。

パントリーはトイレ・小上がり方面に抜けられる。ぐるっと回れるウォークスルーパントリー。

電子レンジや炊飯器などの家電はこちらに設置。

ちょっとした閉鎖感が落ち着く小上がり部分。

あんまり閉鎖的だと息苦しくなるので、ちょうどいい籠り感になるくらいに閉じて開けてみました。

昼寝したり読書したり。

棚は背にアクリル板を入れてあるので階段側に落ちないようになっていますよ。透明なので見えにくいですが。

ロフト。

もしかしたらこの窓から長岡花火が見れるかもっていう想定。

ロフトからリビングを見下ろしたところ。

1階平面図。

それでは1階に行ってみましょう。

外に出てみて、家の正面から。

全部コンクリートにしないで土も残します。植栽が外観になじみます。

玄関入ったところ。

土間部分は広くとってあるので、収納もたっぷり。

扉も木目でもいいんですが、差し色に一色入れました。

くすみカラーの緑色。

寝室は、障子と間接照明の相性がいいですね。

ちょっとお高級な旅館みたいに。

一段上げた窓から、フラットにウッドデッキへ出られます。

フラットに出られるから中と外のつながりが一体的でスムーズ。

 

6帖もないくらいなのでただ寝るだけの空間のようではあるけれど、イメージしたのは

 

◆寝る前の心を整える何も考えない時間を作れるような落ち着いた空間にすること。

 

◆外とのつながりを持たせてリゾートと日常の間のような心地良い居場所にすること。

 

寝るだけの空間にはしませんからね。

狭いからと言って。

色んなことが感じられるようにしたいのです。

こんな感じで障子を開けると庭が見えます。

ウッドデッキは屋根付きにしたので、軽く雨が降っても使えるし、夏の暑さを防いで日陰にしてくれます。

冬は雪から守ってくれるのでウッドデッキの劣化も防いでくれます。

カーポート側からウッドデッキへのアプローチ。

木々の木陰が南からの夏の暑い日射をやわらげてくれます。

寝室からウォークインクローゼットに行けます。

そして廊下に抜けられるようにしてあります。廊下からも入れるのでこのクローゼットは子供たちも使えるみんなのファミリークローゼットになってます。

折戸になっているところはトイレ。

脱衣は、脱いだ服をすぐに干せるスペースを確保しました。

乾いたものからファミリークローゼットにハンガーにかけたまま収納。

子供部屋はそんなに大きくないけど、ベッドを上げて下を収納に。

秘密基地みたい。

1階の廊下の天井に2階から光が落ちてくるようにしました。

窓のつけられない中廊下に明るさを。

2階からの光と正面の引戸のガラスがないとこんな感じ。

薄暗いし殺風景。